こんにちは!ブラックな健康家です!
美容に効果がある食べ物と聞くと、「コラーゲン」が思い浮かぶ方も少なくないと思いますが、口からコラーゲンのプルプルを摂取しても肌には効果ないかもというお話。
「どうやら美容にはコラーゲンがいいらしい」なんて言葉をテレビCMや人づてに聞いて何となくコラーゲンは美容には必要なものと認識されている方も少なくないことと存じますが、そもそもコラーゲンとは、皮膚や骨、軟骨、血管等に多く分布しているたんぱく質の一種でありまして、人体のたんぱく質の約30%を占めており、そのうちの約40%が皮膚に分布しているとのことですなあ。
よく言われる「赤ちゃんのようなプルプルの肌」等といった表現がありますが、赤ちゃんがプルプルな理由は単純に成人よりも体内の水分量が多く、成人が体重の60%が水分でできているのに比べ、赤ちゃんは80~90%が水分でできていることによるものなんですね。
皮膚にコラーゲンが多く分布しているということでしたが、人の皮膚は大きく3層に分かれておりまして、外側から「表皮」「真皮」「皮下組織」という順番になっております。
この真ん中の「真皮」にコラーゲンが多く分布しており、お肌の柔軟性や強靭さを与えてくれているんですねえ。
ちなみに、厚生労働省ではコラーゲンをこう解説しております。
レザーのカバンや革靴などの革製品に使われている部分が丁度コラーゲン繊維部分に防腐処理や柔軟加工を施したものになるんですが、さすがにこれでは食べられないですねえ(笑)
こいつを熱等による調理で変性させたものがゼラチンになり、あのプルプルになるというわけであります。
つまり「プルプルのコラーゲンを食べればよい」は「ゼラチンを食べれば良い」と同義であり、コラーゲンを取るために手羽先料理を作るのであれば、「料理にゼラチンを入れれば良い」ということになります。
口から摂取したコラーゲンはまず胃や腸でアミノ酸に分解されます。
アミノ酸と聞いて有名なのは「味の素」の主成分であるグルタミン酸ですが、アミノ酸とは、
①コラーゲン(ゼラチン)を摂取→②体内でアミノ酸に分解される→③全身の臓器やあらゆる細胞に振り分けられるこの順番になるということであります。
つまり、ゼラチンやアミノ酸を積極的に摂っていれば、主要臓器や体内の修復すべき部分を差し置いて都合よくお肌の張りが足りない部分に分解されたアミノ酸がコラーゲンに再合成されて届けられることは非常に考えにくく、実際にその可能性はほぼ無いとのことであります。
こんな感じでしょうか。
とはいえ、未だにテレビやラジオではコラーゲンでお肌プルプルすべすべ!等といったサプリメント等の宣伝が流れておりますので、その際はくれぐれも「なるほどゼラチンのことか、食べてもアミノ酸に分解されるだけなのに」と思っていただければと存じます。